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2014/11/8 更新してないねぇー ねたはあるんだけどね
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すべてを知る者と猫の話をしよう
すべてを知る者と猫の話をしよう。


昔。
「ある瞬間における、宇宙に存在するすべての原子の位置と
速さを知ることができれば、それを解析することによって、
宇宙の現在過去未来、あらゆることを知ることができるだろう」
と、そんなことを言ったラプラスという数学者がいた。

後に、「すべてを知ることのできる存在、
もしくはそのことによって、運命を操れる存在」を
ラプラスの悪魔と呼ぶようになった。
FF5に「すべてを知る者」という敵がいたが、果たしてヤツはラプラスの悪魔だろうか。

現在過去は良いとして、未来がわかるとはどういうことか。
ボーリングをしてるところを考えてみる。
球を投げた瞬間、ピンが何本倒れるかはまだわからない。
しかし、玉の重さや速さ、位置、床の状態などがわかれば、それらから計算して、ピンが何本倒れるかを予測できる。
あらゆるデータが完璧であれば、予測ではなく確定が可能になる。
天気予報にしても、原子レベルで宇宙を認識していれば、100%の予測が可能なのかもしれない。
いや、100%の予測というのは、既に定まった未来だから、運命ということになるのか。
ラプラスの悪魔(あるいはすべてを知る者)にとっては、この世は始まりから終わりまですべて定まっており、かつ自身はそれを全部知っている、ということになる。
一つの宇宙の状態(どこに何があるのか)を把握することにより、そこからあらゆる法則を導き出し、結果、未来までも確定する。
これが、ラプラスの悪魔が未来を知っている理由になる。

さて、この世で起こる現象というのは、何から何まで物理現象である。
幽霊や宇宙人の科学やら、現在の物理学では説明の付かない怪しげな輩もあるにはあるが、それは現時点で説明がつけられていないというだけで、完全永久に説明不可能というわけではないし、説明不能だから物理現象ではない、なんてことはない。
そもそも、「この世の現象を全て物理的にとらえよう」
というのが物理学の根本なのだから、その見地に立てば、物理法則からはみ出した存在などありえない。
「この世で起こること全てを物理現象と定義する」と言い換えてもいい。
説明が付かないから物理現象ではないというのでは、物理学の存在する意味がないではないか。

ともかく、この世の物質はみんな原子からできている。
世の中の現象は、原子の複雑な相互作用によって発生する。
だから、法則と数値がわかっていれば、いかなる予測もできるはず。
予測できれば操作も可能なはずで、そうなったら楽しいから、みんな頑張った。
今のところ、知るべき要素が多すぎて現実的には不可能なんだが、(ボーリングの完全予測をするためには、初速度、空気抵抗はもちろん、玉周辺空間の原子配置から、室内、ひいては地球、宇宙規模の原子の配置まで全て正確に確認しなければならない)
ラプラスの悪魔というのは、こういうのを全てクリアした存在なわけだ。
今は無理でも、理論的には間違っていないから、物理学の究極には、こういう存在も求められることになる。
宇宙の原子配置まで含めてすべてを知る者ならば、運命を操ることも可能なのだ。これはもう神様。超越者。

ところが、ところがである。

「すべてを知る者」は、バッツ達に倒されてしまった!!リターンには苦戦したけれど、あっさりと・・・これは何故か?
そこには大きな落とし穴があったのだ。
不確定性の穴である。

シュレーディンガーの猫を持ち出すことにしよう。

密閉された部屋がある。
この部屋には、奇妙なハコがあり、それは部屋に誰か入ると、その五分後に、50%の確率で毒ガスを噴出するという、わけのわからない装置だ。
この毒ガスは強力で、猫など一発で死んでしまう。
さて、この部屋に猫を一匹送り込んで閉じこめてみる。
5分後、猫はどうなっているか。
部屋の中を見ないで考えてみよう。

すべてを知る者でない我々が予測するに、猫は生きているか死んでいるかどちらかである。
ドアを開けてみないことにはわからないが、
「部屋の中の猫は、生きているか死んでいるかいずれかの状態」
それしかないと考える。
ところが、物理学(量子力学の分野になるが)では、この確認されていない部屋の中の猫の状態を、
「生きている確率50%、死んでいる確率50%の状態」として、
そのまま確率で扱う。
これは、猫は生きているのでも死んでいるのでもなく、
「生きている状態と死んでいる状態が重なった状態」
という何ともわけのわからない状態である。
猫は、生きてもいるし、同時に死んでもいることになる。
この状態は、誰かが観察した瞬間に、生きている状態か死んでいる状態かのいずれかに100%確定する。

結局、猫の生死は誰かが確認することによってしかわからない。
正確にはドアを開けて猫を観察したときに初めてその結果が確定する。
さらに言い換えれば、物の存在はそれを確認したときに初めて決まる、ということになる。
当たり前といえば当たり前なのだが、すべてを知る者は、それを知らなかったのかも知れない。

シュレーディンガーの猫を持ち出すまでもなく、物事は観察されるまでは不確定である。
また、観察する行為自体が対象の性質を変化させる。
見るという行為は、対象に光が当たっている状態を観察しているわけだから、そうでない状態というのは、見ることができない。
教師が見ているところでは、生徒の態度が変わってしまうようなものだ。
猫にしても、原子にしても、観察されていない状態を知ることは、人間には不可能。
物理的に存在している時点で、人間はラプラスの悪魔にはなれない。
対象物に影響を与えずに観察することができるのは、物理法則にとらわれない超越的客観だけであり、それこそがラプラスの悪魔なのだろう。
少なくとも、人間が見て触れるような存在ではない。
肉体があるなどもってのほか。

さてさて。「すべてを知る者」である。
結論を出すまでもないが、あれは違う。
「すべてを知る者」は、バッツ達と同じ世界に存在していた。
体もあった。そればかりか、ものすごく干渉してくる。
(物理的に)世界に干渉できる存在は、ラプラスの悪魔ではありえない。

ということは、ラプラスの悪魔がいくら何を知っていても、それで何かできるわけでもないと、そういうことになる。
これは、神様も同じだね。
comments(2)
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